訪問介護を通じて

訪問介護員として配属されて7年目になりました。これまでたくさんの方に関わらせて頂きました。
最近のことですが、在宅介護の重要性をとても感じたことがありました。在宅の看取りの場面です。ご家族ではもうすでに介護負担が大きく、いつ亡くなるかもしれない不安と、苦しそうな声を聴くと夜も眠れない現状。精神的・肉体的につらい状況を目の当たりにしました。
訪問介護員としてやるべきことは明確でした。実際にご利用者様が少しでも安楽にそして穏やかに過ごしていただけるように精いっぱいのことをやろう。やりたい。という思いで関わらせていただくことが出来ました。毎日数回入らせていただいていましたが、毎回訪問から戻るたびに事務所ではご利用者の話をし、課題を確認してはこうしてあげたいと相談の繰り返し。また、どうすれば家族の方も安心してサービスを受けてもらえ、少しでもご利用者に穏やかな気持ちで寄り添ってもらえるのかということも話していました。
その方の訪問が終了し、もう訪問に入ることはありませんが、短い期間でしたが「命」と対峙することができ、その時に関わらせて頂けたことにとても感謝しています。
看取りをする場所が病院ではなく、在宅という選択肢が増えたことで、在宅でのターミナル期や看取りが増えてくる中、訪問介護員として、その方が最後まで「自分らしく」生活が出来るように全力を尽くして関わっていきたいと思います。
平野 佑子