ユニバーサル就労支援事業の経過報告です

前回ご報告しました就労支援事業は、その後も相談件数が増え続けています。現在までに35人の方の相談をお受けし、そのうち12人の方がユニバーサル就労実習に取り組んでいます。
今回も支援ケースを3つご紹介します。
ケース1:
30代男性。高卒後、15年間ひきこもり、仕事の経験は無い。父と二人暮らしだったが父が急死し、一人で生計を立てていかなくてはならなくなった。だが、働いた経験がないため、何がしたいのか、何ができるのか、まったくイメージが持てない状態。コミュニケーションも苦手。
→まずは家から出て、公共交通機関を使い、決められた場所に決められた時間に通うこと、社会人としてのマナーや社会のルールを身につけることを目的として中心荘で実習。初めは挨拶のしかたや言葉遣い、質問や報告のしかたなど一から教わりながら、掃除やゴミだしなどの地道な作業を行った。
→中心荘に2ヶ月間通い、表情や話し方がしっかりとしてきた。現在、外部の法人に実習を依頼し、就労訓練を継続している。
ケース2:
20代男性。アルバイトはいくつか経験してきたが、長続きしない。対人関係のつまずきからパニック障害を発症。電車に乗るのが怖くなった。就労訓練から始めて自信を取り戻し、また仕事に就きたいと希望し、ユニバーサル就労実習を行うことになった。
→えびな北高齢者施設で掃除、浴槽清掃、食事準備などの実習。朝起きられなかったり、体調管理ができなかったりして実習日に来られないこともあるが、就職を目指して前向きにがんばっている。
ケース3:
20代男性。専門学校を卒業後、就職できないまま5年経ってしまった。コミュニケーションが苦手。自信がないため、求人情報はたくさん調べているのに実際に応募することができずにいる。
→中心荘で掃除を中心とした実習を実施。コミュニケーションの練習を主な目的としていたため、挨拶や職員への報告がきちんとできているかなども重視した。
→実習を通して自信をつけ、現在ハローワークで就職活動中。ようやく実際に企業に応募することができ、最初の1社は不合格だったものの、その後も就職活動に取り組んでいる。
ひとりでも多くの方が、いきいきと働ける社会をめざし、支援活動を続けていきます。
ユニバーサル就労支援事務局 伊藤(046-238-7681)