絆の丘

‘K’の あなたへ
6月30日(月)12時35分に陸前高田市第一中学校に到着すると早速、あなたの居る視聴覚室に案内された。その足取りは重く、歓迎してもらえるのかが不安で一杯であったが、あなたの顔を見るとその様相は一変し歓迎のムードに包まれていた。
なんだかどこかのスターを迎えるくらいの感じをした。(後で判った事だが前任者が、面白いやつが来るからとかなり前振りをしていようだ・・・)
あなたに、顔と名前を知って頂こうと、初日から一杯話をさせていただき、手品をやり、踊りながら自己紹介をさせていただきました。一杯いっぱい笑って頂き、拍手を貰いやはり噂の人だと言ってくれましたね。あなたも辛い事を一杯抱えていて、話したくない思いも一杯あったのに心を開いて話してくれた。心をうたれ、お互いに涙をしたことが一生私の心に刻みこまれました。あのつらい出来事があったにも関わらず皆んなで良く笑い、リハビリのメニューをこなし1人でトイレに行くこともできたね。ほんとに励まされました。
・辛くて夜一人で涙をだしていた時も人の気配をすると気丈に振る舞っていたあなた。
・最愛の人を失い、いつも元気のなかったあなた。それでも色々と話してくれたね。
・生き残った事に自信が持てず、若い人が亡くなって自分がここに居る事に悲観されていたあなた。
・これからの生活が気がかりで夜も眠れないと話してくれたあなた。
私は話を聞くだけで何もしてあげられなかったけど・・・がんばっぺしを合言葉に陸前高田が世界に誇る復興を遂げる事は疑いもありませんでした。
自分の職場に戻りみなさんが書いてくれたTシャツを見える所に張り「絆の丘」のみんなが頑張っていること知らせています。
・・・最愛の人を失い、大切なものを流されあなたの悲しみは計り知りません。
でも生きていればきっといい事はあります。
お願いです。あなたの心だけは流されないでください。
不幸の津なみには負けないで・・・・佐藤
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